悪名名高い「K」が入社して以来、協力業者(下請け業者)から声をそろえてブーイングの嵐!
「約束した金額を、さらに支払時に値引きさせられる!」「キックバック(リベート)を要求される!」「工事現場に「革靴」の土足で、平気であがる!」「材料がなかなか届かない。(職人の作業が手待ちになる)」「材料の間違いは、しょっちゅう!(やり直しさせられる)」
もう数え上げれば、キリがありません。現場がそんな状態なので、どの職人さんもやる気を無くしています。(当然ですネ)
そんな日々の中、毎週行われていた会議の後、「矢田君、ちょっと!」と社長に呼び止められ、「Kと仲良くやってくれないか?」と言われました。
私は、現場から聞こえてくる声を説明しました。「・・こんなような状態だから仲良くなんて出来ません!」「この状態ではお客様までがご不満、満足してもらえません!」「お客様あっての私たちですから!」と・・・。
一応、取締役の私からの報告なので、社長は、Kを呼びつけて理由を聞きます。しかし、Kは弁が立つので、社長なんか手のひらでコロコロ、お茶の子さいさいです。その上、職人が悪いとまで言い出したのです。
それを間に受けた社長は、「矢田君、あれとあの業者をやめさせろ!」とまで言い出しました。社長が辞めさせろと言いだした業者は、Kにキックバックを渡さなかった業者です。
不満のはけ口がない職人さんたちは、私に怒りをぶつけてきます。たまたま、土・日を利用した社員旅行がありました。Kも参加です。そんなヤツと一緒に楽しむ事なんて出来るはずもないので、私が参加しませんでした。
社員旅行を休ませてもらって、私は事務所で一人お留守番です。その間に、取引の業者さんからの不満を聞くために、事務所でミーティングを開きました。新規のFCショップを開設した時は、大阪本社から取材チームが来るほど、まとまっていた業者さんたちが、どこからも嫌われている存在のKが入ってきて蜂の巣をつついたような騒ぎになっていました。
20名以上の参加者がありました。こんなに多くの参加者が来るとは思っていなかったので、余程不満が蓄積されていたのだと痛感しました。20余名集まったので、お弁当屋さんにお願いしました。もちろん各人、自費での参加です。
みんなが社員旅行から帰ってきました。お弁当の片付けをしておけば良かったのですが、20個以上も空いたお弁当箱が積んであったので不思議に思ったのでしょう。
Kは、自分では思いもしない考え方をするアイツ(=矢田)は業者を集めて反乱を企てているのかも・・と、社長にご注進したようです。
毎週月曜日に開かれる全体会議の後で、「矢田君、ちょっと!」と、社長に呼ばれました。
「キミは良からぬ考えを引率しているらしいが・・・」「会社の規律を乱している。」「今週の土曜日で退職してもらうよ!」
「ど・土曜日?タイショク?」
「って、クビ?ってことですか?」
「そうだ!クビだ!」
ええっーーーー!!??