80代のご夫婦宅。
鳥取県内でも唯一の技術を持ち、知事より表彰まで貰われたご主人だが・・・
突然の脳梗塞で半身不随・言語障害となられ、奥様も介護認定1の老老介護の現場で
「じーさんが 倒れて しゃって 上がり降りが できんけー? ちょっこい 見て つかーれ!」
(おじいさんが倒れてしまって、上がり降りが出来なくなったので少し見て貰えませんか?)
「今 入院中だーも おらも 足が わりーけ いかーやが ねーが」
(おじいさんは入院中だけど、私も足が悪いので行きようがないですわ)
「買い物 しょーにも だーも おらんけーせんどは しょいこ 担いで 町まで 歩いて いきゃーしたが・・・」
(買い物しようと思うんですが、誰もいないので先日は背負篭を背負って町まで歩いていったものの・・・)
「この坂道 もどーに やんちゃな ことですわい」
(この急な坂道を戻ってくるのに、足が悪いにも拘わらず無理したことですわ)
「この篭だけ? じょーに かえりゃーすまー」
(この篭だから、たくさん買うことも出来ないでしょ!)

10mも歩けば1階の屋根の高さになるほどの急勾配だ
「まっ 中に へーって ごしなれ」
(さあどーぞ、中に入ってください)
「この部屋は じょーに ものが あーだけー邪魔に なりゃ すまーか?
(この部屋はたくさん物があるので、邪魔になりはしませんか?
「ばばの すー こったけーあやくちゃが ねーわ!」
(老婆のすることだから、むちゃくちゃですよ)
「さんだが ねーだども こらえて つかーれ!」
(散らかしていますが、許してくださいね!)
「じーさんの てすり なんぞ へっ じきに できょーに!」
(おじいさんのてすりの取付など、すぐ出来るでしょうね!)
「ちーたぁ やすに して つか?れ」
(少しは安くしてくださいね!)
「へ もー いぬるだか?」
(えぇっ もう帰るんですか?)